立山道中記

「行くか?」
「行ってみようか。」
で決まった立山黒部アルペンルートの旅。
5時起きで出発。
ツアーだけれど二人だけで行く旅行のように思っていたけれど
何と回りは
旦那の会社関係の人ばかり。
おはようございます。主人がいつもお世話になりまして・・・
を何度かこなしてから電車が動いた。
ふう〜っ。

二人並んで座ると
もう良いかな?
久しぶりにいっぱい会話が出来る。
見るもの聞くものなんでも会話にする私に
いつも旦那は「ふう〜っ」。(笑)

京都までのその特急電車の車掌さん
名札に「○江」と。
若くてかっこいいお兄さんなんだけど
車両のドアを開けてお辞儀をして
それからしっかり顔が上げられない。
照れたような顔で私たちの横を通り過ぎていく。
ねえねえ、と言おうとしたら
旦那の顔はもう笑っていた。
さっきのおじさん車掌さんに付いてる見習いかなぁ。

京都駅で○江君は
おじさん車掌さんのあとをついて消えていった。
私たちは次のホームへ。
一番前をどんどん歩いてる私たち
階段の前まで来ると心配になった添乗員さんが後ろから
「階段を上がり
(お?上がるのか?と思ったら)
ません。」
お〜いおい。

富山までのサンダーバードを待ってる間
○江君がまた私たちの前を。
次の電車に乗るのかなぁ。
大丈夫かなぁと
二人で見送った。

初めてみるサンダーバード
三つ目のライトがかっこいい!
乗り心地がまた良い!
流れるように走ってくれる。
何せ、京都をでたら福井まで止まらない。
特急はこうでなくっちゃ。

金沢駅に止まったとき
笑み衛門さんの近くだなと
デッキまで行ってあっちもこっちも見ておいた。
きっと笑み衛門さんには見慣れた景色。

富山に着くと、サンダーバードに手を振って
電鉄富山駅へ。
そこの11階で昼食。
初めて見る富山。
確か海道さんの所はこの北の方
北はどっち?

一階のお薬やさんには
昔懐かしい紙袋に入ったお薬が。
子供の頃、富山のお薬やさんが
大きな荷物を背負って置き薬を補充しに。
どれも皆、四角い名刺大くらいの紙の袋に入っていて
だるまさんの書かれた薬箱にずらりと並んでいた。
その頃のまんまのお薬が。
ああ、富山なんだ、と
変なところで実感した。

富山電鉄はワンマン電車。
運転士さんが料金受け取ってた。
う〜ん、こんな電車も良いなぁ。
車窓からの景色は
やはり京都の方とは少しずつ違う。
家の建て方が少し違う。
それにお墓が違う。
ずいぶん土台が高い。
旦那に「お墓が高いなぁ、
お参りするの大変やな。」と言うと
「高ないと雪に埋まってしまうやないか。」
なるほど。

カーブでは、草や木で向こうが見えない。
「何が出てくるか分からへんようなとこやね」
って言うと、「熊がホイっと出てくるんやないか。」と。
「熊はホイっとは出て来んやろうけど
鹿はホイっと出てくるかもやね。」
そう言いながらハタと気が付いた。
ずっ〜と気になってたこと。
ショッカーは何故「ホイ、ホイッ」と言ってたのか。
ホイっと出てくるからだ。
胸のつかえがおりた。(笑)

1時間くらい乗って立山駅。
みんな暑い暑いと文句を言う。
ホントに暑い。
でもきっと上は涼しいよ。
そこから乗ったケーブルカーは蒸し風呂。
ホンマに涼しいんか?
とても想像できない。

急な斜面を登って美女平へ。
ケーブルカーを降りると、下の景色を一枚パチリ。
さあ階段。
高い階段。
遅れちゃいけないと一生懸命。
う〜、しんどい。
ええ〜〜?しんどい。
これくらいの階段でこんなに息切れしてる?
ふだんの運動不足が応える。
見上げると
旦那が添乗員さんと笑ってこっち見てる。
ハアハア、もう少し。
ハアハア、ハアハア。
ものが言えへん。
でも涼しい気がする。

「あそこまで上がるらしいぞ。」
旦那が指さす。
壁に書かれた大きな図には
室堂 標高2450メートル、と。
ええ〜〜?そんなに上がるん?

パンフレットも何も見ないで決めた旅行。
こうゆう人も珍しい。
泊まるのは、山の上の方にあるホテルとは聞いていたけど。
今まで山に登ったのは
二十歳の頃に登った九百何十メートルが最高。
これは麓から歩いて登った。
子供の頃病弱だった私は
高い山は登ってはいけないと言われていた。
空気が薄くて体に応えるから。
長い間忘れていたことを急に思い出した。
あれはもう時効かなぁ。(笑)

立山高原バスは出発。
車内のアナウンスで
一般の車両は通行できないことを知る。
有料道路で、
このバスの通行料金が5万円。
5万円?
雪の壁の除雪に掛かる費用が1億円。
それなら5万も仕方ないか。

「わー、山がきれい。」パチリ。
「ほらあっちもきれい。」パチリ。
「あそこもきれい。」パチリ。
「わー、あの花見て。
ほらほらあそこ。」
旦那も大変。(笑)

道路から4〜5メートル入ったところにカモシカが。
運転手さんが気を利かせて止まってくれる。
逃げようともしないでこっち見てる。
じっと見てる。
私を見てる。(?)
思ったより小さい。
またパチリ。

旦那はいつも
私を窓側に座らせてくれる。
しかも景色のいい方に場所を取ってくれる。
「良かったこっち側で、カモシカが見られて。」
旦那が笑う。

アナウンスが雪の壁を知らせる。
ホントにある。
まだ5メートルもある。
一番高かった年は26メートル(?)だったと。

わあわあ、きゃあきゃあ、パチリパチリ。
50分はアッという間。
室堂に到着。
階段を上がるともうそこが
立山ホテル。
またこの階段が美女平以上にきつい。
そりゃあれからずいぶん登ってきたもの。
空気ももっと薄いよね。
ハアハアハアハア。

部屋について窓の外を見る。
景色はいまいち。
きっと反対側の部屋からは良い景色なんだろう。
と、その時は思った。
夕飯までの3時間
散策に出ようと早速外へ。
上に一枚羽織って出る。
ホテルの屋上から外へ出られる。
屋上までがハアハアハアハア。

屋上へ出たとたん
うわ〜〜〜〜〜っ、きっれ〜〜〜〜〜い!!!!!
今までの百倍きれ〜い!
ガラス越しじゃなく直に見る景色。
360度の景色。
来てよかった〜〜!
ハアハア。(笑)

ハアハア言ってると
喉と言うより口が渇く。
美味しい名水をペットボトルに詰めて
みくりが池を一周することに。
ガイドさんの付くコースではきっと歩調が合わない。
私たちは二人だけで。
百歩も歩かないうちに一休み。
一休みしては感嘆の声。
また歩く。
下り段
下りただけ上がるんだよね。
当然次は登り段。
五段上がっては休む。
このコースは二時間のコース。
こんなんで、ホントに二時間で帰れるの?
ちょっと不安。
不安なのはきっと旦那の方。
こんなに重い奴、背負えないぞ、と。(笑)

(つづく)


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